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“われもこう”の想い その83「クリスマスオーナメント製作と募金贈呈式」

われもこうの花は小さい
だから誰も振り向かない
誰も気がつかない
でも、われもこうは
誰かのために 何かをしたいと
ずっと願ってる
私も、障がいのある彼らも
ただの人間
天使でも悪魔でもない
ただの人間
目立たない花だけど
力一杯咲き切りたい

令和6年2月16日 その83「クリスマスオーナメント製作と募金贈呈式」

われもこうの想い75でも少し触れましたが、2023年は三井不動産ホテルマネジメント様と様々な場面で関りを持つことができました。その75で紹介した三井ガーデンホテル千葉でのハロウィンの装飾、全国5か所を回るパラアート展への作品出展、そしてクリスマスチャリティーイベント用のオーナメントの製作を行いました。

このクリスマスイベントは今年で3年目になります。イベントを行うホテルの数は年々増えており、今年は国内40か所と台湾の計41か所のホテルで行われました。あかねの会はそのうちの21か所分を担当しました。このクリスマスのオーナメントは、三井不動産グループが所有する北海道の森林間伐材を利用しているそうです。あかねの会で行った作業は、ハートや星、長靴などの形に加工された間伐材に、紐を通しラメを塗ることでした。

ラメを塗る作業は、全て『大泉就労支援室』で行いましたが、紐通しの作業は『さをり工房』や『あかねっこ弁当』でも行い、多くの利用者が携われる作業となりました。

イベントが12月1日(金)から開催されるため、8月末に間伐材が納品されて、11月中旬に各ホテルに完成したオーナメントを送るというスケジュールでした。発送までの約2か月半で毎日少しずつ作業を進め、無事7,000個を超えるオーナメントを仕上げることができました。

ホテルでは、以下のように表示されていました。

12月1日(金)~12月25日(月)の期間はクリスマスチャリティーイベントとして、障害者施設の方が製作作業したオーナメントをご用意しております。募金箱を設置し、集まった募金は全額一般社団法人グループハッピースマイルへ寄付いたしますので是非ご参加くださいませ。

宿泊されたお客様がオーナメントの裏面にコメントを書いて、それをホテルに設置されたクリスマスツリーやリースに付けていきました。25日が近づくほどオーナメントが増えていくため、クリスマスの装飾はより華やいでいきました。多くのお客様から寄付金とコメントを頂き、各ホテルでイベントは大成功だったようです。
2024年1月12日(金)に、ホテル ザ セレスティン東京芝にて、イベントで集まった募金の贈呈式が行われました。式には、一般社団法人グループハッピースマイルの代表松本様、同じ作業を行った他法人の事業所の方々、そしてあかねの会からは職員2名と大泉就労支援室の利用者2名が参加しました。
式では、イベントの反響などについてもお話を聞くことができました。驚いたことに寄付の45%は海外からのお客様だったそうです。まだまだコロナの感染は続いていますが、日本への旅行や出張をする人の数も、コロナ前に戻りつつあると感じました。
また、このイベントを続けることで、ホテルで働く職員の方々が障害者施設の作業についての関心が高まっているという話もありました。もし来年もオーナメント製作の作業をさせて頂く機会があれば、その時はイベント期間中に作業をしたみんなと一緒にホテルを回り、職員の方々と直接お話ししたいと思いました。

募金贈呈式の後はホテルのラウンジで懇親会が行われました。懇親会では、三井不動産ホテルマネジメント様のご厚意でラウンジのランチを頂きました。利用者の二人は「お楽しみの食事だ」と、募金贈呈式の緊張が解けほっとしたのも束の間、素敵なラウンジに入って少し緊張した様子でした。食べはじめると緊張も収まり、次のクリスマスに向けての話しや、来年度のパラアート展の予定などを聞くことができました。

また、他の事業所の方々と話をする機会にもなり、利用者同士の交流にもなりました。更に、事業所を代表して式典や懇親会に出たことで作業に対する責任感が高まり、帰り道では利用者自身の口から「次回はもっとがんばらないといけないですね」と意気込んだ言葉が出てきました。
こんなことの積み重ねが、小さな自分たちも、社会の一員として存在して、何かの役に立てているという想いが育っていくきっかけになっていくのだと、感じました。

今回の三井不動産ホテルマネージメント様の企画と、それを実現するために、具体的な活動に結びつけて下さった一般社団法人ハッピースマイルの松本様には、本当に感謝しています。
障がいがあろうとなかろうと、みんなが社会の一員として、自分のできることで社会的役割を果たして、共に生きていく社会の実現を目指すというあかねの会の願いを実現していこうという思いを更に強くしてくれました。
これからも、想いを共有できる人たちが増えて、少しでも、理想の社会に近づいていくことができたらと、小さなわれもこうの背の丈に似合わない大きな夢を持たせて頂く機会になりました。

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