われもこうの花は小さい
だから誰も振り向かない
誰も気がつかない
でも、われもこうは
誰かのために 何かをしたいと
ずっと願ってる
私も、障がいのある彼らも
ただの人間
天使でも悪魔でもない
ただの人間
目立たない花だけど
力一杯咲き切りたい
令和5年2月15日 その59「鬼は外 福は内」
毎月、就労継続支援B型と生活介護のみのりの各事業所の利用者の方達に向けて、季節の話題などを提供する講話を行なっています。
日常的に、作業に取り組むことが多いので、季節の話題や、学習的に取り組む機会もあった方がいいという思いで、10数年前から取り組んでいます。
最初は、練馬のB型事業所だけだったのが、人数が増え、B型事業所も3階と4階に分かれ、更にさをり工房もでき、5、6年前には、目黒、4年前には、みのり、2年前に大泉と事業所も増え、今では毎月6カ所で、講話を行っています。
コロナ禍の前までは、季節の歌も盛り込んで、みんなで楽しく大きな声で歌う、音楽の時間的に捉えて取り組んできました。
私自身、毎月全事業所の人たちに会える楽しみもあり、季節のことのやり取りをしながら、この人がこんなことも知っていた!あんなことも感じていた!と新しい発見もあり、もう何年も同じ様にやっているのに、毎回とても新鮮です。
彼らも、「こうわ」をとても楽しみにしてくれていて、私の仕事の都合や、病気で行けなくなり、日程がずれたり、他の人に代わってもらったりすると、メールや支援員さんを通して「来月は講話ありますか?」と問い合わせが来てしまいます。
2月は、立春。ちょうど2月3日に講話の日程が当たった事業所から、豆を用意したと連絡が入りました。
講話の資料に、節分、立春のことを取り上げていたので、ちょうどいいと思い、本格的なお面も用意して、講話に向かいました。
いつものように講話を進め、後半に鬼の面を被って鬼に扮した職員が登場!
みんなに豆を渡して、大きな声で
「鬼は外! 福は内!」 「鬼を追い出さないと大変だ❗️」と、声をかけました。
いつも話だけで終わってしまう講話ですが、みんな席を立って鬼を追いかけ、豆を鬼に向けて投げていました。
そんな中でも、いつも通りに講話の資料に、色塗りを淡々と進めている人もいて、変化になかなか対応しない人もいる風景がありました。
でも、少しずつ周りの変化に気づいて、対応できるようになっていくということを、10数年の関わりの中で感じているので、慌てません。
でも、「変化」に気がつけるように声かけは必ずしていきます。
彼らは、声かけされたり、促されて、自分の周りの変化に気づいていきます。
それにすぐ反応できるか?と言うと、また時間がかかることも多いです。懲りずに、周りの変化に気がつけるよう、声かけをしていく大切さを、私は彼らとの関わりの中で学ばされてきました。
これからも、自分たちの周りの季節の変化に気がつけるような関わりを持ちながら、彼らと共に季節の変化の中に身を置き、「今、ここに、生きている」ことを実感しながら過ごしていきたいと思います。
吉田 由紀子