われもこうの花は小さい
だから誰も振り向かない
誰も気がつかない
でも、われもこうは
誰かのために 何かをしたいと
ずっと願ってる
私も、障がいのある彼らも
ただの人間
天使でも悪魔でもない
ただの人間
目立たない花だけど
力一杯咲き切りたい
令和3年11月16日 その29「コロナにカツ丼」
カフェ光が丘は、去年の10月から半年の工期で、光が丘体育館の改修工事が行われたので、半年間、休館しました。今年の4月にリニューアルし、テーブルや椅子、柱なとも明るい色に塗り替えて再オープンしました。あかねの会の利用者の人たちが作った製品展示販売のコーナーも場所を広げました。更にお食事をして頂くテーブルの上にも彼らの絵の作品を展示しました。彼らの絵を見ながら食事をして頂くことで、彼らの活動や実像に触れて頂きたいなという思いでした。
前々回のわれもこうの想い27にも書きましたが、その絵を見て、子供が塗り絵をしたいから売ってほしいというお話を頂き、本当に嬉しいです。更に、お客様に過ごしやすいお店にしたい、といろいろ考えました。でも、日々の売り上げは、リニューアル前になかなか戻りません。コロナ禍で、お客様の出足が少なくなってきていることもありますが、毎月、赤字で仕方ないと済むものではありません。A型事業の5人の利用者も働いており、最低賃金をお払いしています。何とか黒字に展開して、より多くの利用者の方に働いてもらいたいと思っています。
毎月の会議で売り上げをどうやったら伸ばせるか?検討を重ねています。そんな検討事項の一つに、グループホームや利用者の方が、カフェ光が丘にもっと来て、食事をしてほしいということがありますが、大抵の利用者が、一回に700円程度の所持金であることを考えると、一食500円で食べられると、飲み物も買えるのでは?という話しが持ち上がりました。
カフェ光が丘の定番は、日替わり弁当で、栄養バランスも取れお薦め品ですが、殆どの利用者が、平日もあかねっこ弁当を食べているので、休日くらいは、ちょっと違う物でもいいのではないかという話しも出ました。そこで、カツ丼が500円で食べられたらいいという話になり、サラダや味噌汁がついて、五百円なら、なおいいなという話に発展しました。早速、原価計算をしてもらいました。やはり、儲けはそんなにあるはずがありません。でも、お客様の呼び水になればと経営アドバイザーの松本さんの後押しも頂き、誕生したのがコロナにカツ丼です。
500円シリーズで、三色丼の話も新案として出ました。光が丘に住む方にとって、親しみやすい物にしたいと思い、今の時期の三色丼は、ひき肉と卵、小松菜の三色に加え、にんじんを紅葉🍁の形に切り抜いて添え、四季の香り丼シリーズの「秋の陽丼」と命名しました。とても、季節感がある一品になりました。
季節が変われば、四季の香り丼、春の風丼、夏の雲丼にしていこうと考えています。光が丘の季節を肌で感じながら、舌でも季節を味わって頂き、この光が丘で暮らしている幸せを、皆さんに感じて頂けるといいなと、今から楽しみです。また、それ以上に嬉しいことは、この新メニューで、障害のある人たちのできる仕事が増えたことです。にんじんの紅葉の型抜きは、包丁を持てない彼らにもできる仕事です。
毎日の私にかかってくるUさんの報告電話でも、「今日、にんじんで紅葉の型抜きをしました」と嬉しそうに、声を弾ませて言ってくれます。その弾む声を聞いて、本当にやり甲斐のある仕事をして過ごせているな、良かったと思います。
いろいろあって、毎日の電話をかけてもらうことになったのですが、その彼が今、やり甲斐のある仕事で日々、心も体も元気に働けていることに、本当に良かったと思っています。カフェで働く彼らが、やり甲斐を感じ、お客様のためにもっとこんなことがしたいと言ってくれるようになり、本当に成長を感じています。
お店の前で、われもこうの着ぐるみを着て、お客様を呼び込みたいなどというアイデアも彼らから出してくれてビックリです。カフェ光が丘で、こんな物を食べたいとか、こんなサービスがあったらなど、皆様のアイデアもどんどん取り入れていきたいと考えています。
いろいろなご意見、アイデアがありましたら、あかねの会法人本部にご連絡ください。
事務局 tel:03-3577-7421 fax:03-3577-7426
吉田 由紀子