われもこうの花は小さい
だから誰も振り向かない
誰も気がつかない
でも、われもこうは
誰かのために 何かをしたいと
ずっと願ってる
私も、障がいのある彼らも
ただの人間
天使でも悪魔でもない
ただの人間
目立たない花だけど
力一杯咲き切りたい
令和4年12月14日 その55「東京新聞 坂本先生のコラムに」
元法政大学大学院政策創造研究科教授、特定非営利活動法人SOHO・アット・しずおか理事長、人を大切にする経営学会会長の坂本光司先生が、東京新聞の夕刊に毎日コラムを書かれています。そこにあかねの会のことを載せたいと連絡を頂き、久しぶりにお会いしました。
坂本先生の講演に伺ったその時、坂本先生が、「後継者を育てたければ、僕の大学院に通わせて下さい。」と言われたのです。その言葉に導かれるように、メールを差し上げたら、静岡キャンパスから週末、東京の講義にいらっしゃる時、あかねの会のカフェ光が丘に寄ってくださり、息子に会って下さいました。難聴もあり、高専卒業で大学卒の資格がないので、規定で行くと大学院には行けません。でも、直接会って話を聞いて下さり、特別に聴講を認めて下さることになりました。その代わり「お母さんと一緒に来て下さい」とのことで、二人で金曜日の夜、仕事を終えてから市ヶ谷の校舎に向かいました。実はその頃、息子は難聴のこともあったのか、システムエンジニアとしての仕事につまずき、あかねの会の支援の仕事に転職したばかりでした。まだ、支援の仕事にも自信が持てない時で、「人を大切にする」考え方に触れ、日に日に元気になって行く姿に、私が一番ホッとしました。もう6.7年前になりますが、その時に出会った方達と、今でも頂いたご縁で、仕事やその他の面でつながりがあります。
その坂本先生から、あかねの会のことを、紹介して下さるとのお申し出を頂き、恐縮しました。改めて、あかねの会のことを聞かれてお話ししていると、やはり坂本先生は、人としての心の琴線に触れることに一番心を傾けられました。あかねの会の誕生に繋がったお母さんは、「この子が初月給をもらうまで死に切れません」と言われて亡くなっていかれました。
そのエピソードと、去年アパホテルの在宅勤務で、鶴を折っているOさんの書いた文章が、ある団体の「心ぽかぽか賞」を頂いた時のことも取り上げて書いてくださいました。
「天国のお父さん、お母さん」 大篭 秀之
お父さん、お母さんは、天国でぼくをみてくれています。お母さんが生きていたころ、おうちでぼくがイライラして、大きなこえを出してしまいました。お父さん、お母さんが天国でぼくをみてくれていて、うれしいです。ぼくがけんこうで、仕事をいっしょうけんめいすると、お父さん、お母さんもうれしいと思います。今、ぼくはアパホテルのつるをおる仕事をしています。ぼくのおったつるは、アパホテルにくるおきゃくさんに、わたされます。おきゃくさんに、よろこんでもらうとうれしいです。天国のお父さん、お母さんにもつるをおってあげたいです。
天国であんしんしていてほしいです。
新聞に載せて頂き、大勢の人たちに知っていただくことになるのだろうなと思っていましたが、最近、新聞をとっている方も少ないのか、あかねの会の職員でも知らない人が殆どでした。
ところが先日、あかねの会の製品を買って下さったお客様から、下記のようなお手紙を頂き、やはりメディアに載るということの意味の大きさを知りました。
地域の方に見守られているのだということを改めて感じました。日々、てらうことなく、自分達にできることに黙々と取り組み、彼らも自分のできることを増やしていき、自分のしたことが誰かの役に立つことに喜びを感じて、生きていってほしいと願っています。いろいろな方の応援を頂いていることに感謝しながら、これからも自分達にできることに日々、取り組んでいきます。
吉田 由紀子