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“われもこう”の想い その56「カフェ光が丘のクリスマス」

われもこうの花は小さい
だから誰も振り向かない
誰も気がつかない
でも、われもこうは
誰かのために 何かをしたいと
ずっと願ってる
私も、障がいのある彼らも
ただの人間
天使でも悪魔でもない
ただの人間
目立たない花だけど
力一杯咲き切りたい

令和4年12月27日 その56「カフェ光が丘のクリスマス」

カフェレストランわれもこう光が丘公園店は、去年よりも、お客様が増えてきていますが、年末に近づくにつれコロナの新規感染者が、5桁を超え始め、やはりお客様が少ない日が多くなっています。

風が吹き、冷え込みが厳しいと、途端にお客様の数が減ってしまいます。土、日曜日は、売り上げが二桁になる日もあるのですが、平日は2~3万円という日もあり、つくづくお天気商売だなと感じてしまいます。

でも、去年より、お客様も戻って来てくださっているので、店内の装飾も、季節感が感じられるように、カフェの職員さんががんばってくれました。

そしてクリスマスイヴにはサンタクロースが、お客様に小さな飾りローソクを配るイベントも初めて行いました。中目黒の作業所が作っている飾りローソクの宣伝用を配らせて頂きました。

 

そして、クリスマス当日は、特別メニューを店頭で販売しました。A型の利用者のホール担当の女性達もサンタクロースの衣装を着て、公園を行き交う人たちに声をかけて、販売に取り組みました。

 

着なれない衣装でしたが、それなりに、ウキウキと嬉しそうに働いていました。

でも、楽しいことばかりではありません。

今日、私が座った隣に、二人のご婦人客が座られました。チケットを購入して注文した後、多分娘さんと思われる方がトイレに立たれました。そこに、利用者のOさんが、注文品のオムライスを運んできました。そして、注文を確認してテーブルに置こうとした所、娘さんのお母さんとおぼしきき方が、「私、オムライスなんて頼んでないわよ。全然違う」と言われました。Oさんは、一瞬戸惑ってどうしようかと思った様子でしたが、他のテーブルのお客様の所に、「オムライスご注文されていませんか」と聞いて回っていました。でも該当者がいないので、パート職員さんの所に行き相談していました。職員さんも、チケットから最初のテーブルに間違いないと確信して、再度席をたたれている方のご注文ではないですか?と聞くと、さあ、わからないという答え。

客の一人である私でさえ、「お相手の方の物ではないですか?」と、声をかけようと思ったほどでした。でも、しばらく静観しようと思って見ていました。そこへご本人が戻って来られ、ご自分の注文品である確認が取れ、無事配膳できました。

その間のOさんの対応に私は感心して、側に行って、「よく落ち着いて対応できたね。」と声をかけました。そうしたら、Oさんが、「前の私だったら、すぐカーッとしちゃうか、困って落ち込んでいたけど、だいぶ落ち着いてできるようになりました。」と、自分から自分の姿を振り返りながら冷静に言うのに驚きました。

日々、いろいろなお客様に出会いながら、一、二年の間にこんなに成長したのだと感動しました。

障がいがあると配慮が必要で、理解ある環境で見守ることの大切さを感じますが、普通の社会の中で揉まれながら成長をしていけるようになることも大切だと感じました。勿論、本人が潰れてしまわないように配慮しながら、支援を続けていこうと思います。

吉田 由紀子

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