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“われもこう”の想い その44「第25回発表会」

われもこうの花は小さい
だから誰も振り向かない
誰も気がつかない
でも、われもこうは
誰かのために 何かをしたいと
ずっと願ってる
私も、障がいのある彼らも
ただの人間
天使でも悪魔でもない
ただの人間
目立たない花だけど
力一杯咲き切りたい

令和4年7月14日 その44「第25回発表会」

コロナ禍で、一昨年は中止、去年は形を変えて実施したあかねの会の発表会ですが、今年もいつも通りにはできない状況が続いています。仕方なく四つの拠点に分けて、実施することに決めて準備を進めてきました。

6月26日、メイン会場は、練馬駅の隣のココネリホールを使い、メイン会場には、本部、われもこうビルの就労継続B型、さをり工房、生活支援部、余暇支援部が集まり、高松(春日町教室、みのり)、大泉(大泉教室、大泉B)、目黒(目黒B、ねむのき寮)に分かれて、リモートで繋いでの開催になりました。

あかねの会のメンバーが一堂に会することの大切さを感じて、今まで続けてきた会だったのですが、昨年、皆で集まれないため、各部門の活動を動画で撮り会場で流した所、意外と好評でした。その場で舞台に立って説明するよりも、普段は見ることができない活動を紹介できたという利点がありました。この良かった点を今年も取り入れ、準備が大変でしたが、普段の作業の様子や、各寮の建物や普段の生活を紹介することに重点を置き、動画制作をしてもらいました。

ただ、やはり密を避けるために、今回も保護者の方の来場は断らざるを得ない状況でした。必要に応じた処置は取りつつ、でも、利用者の人たちや、職員の楽しみややり甲斐が奪われてしまわない様、工夫していかなければと思いました。

この日はガイドヘルパー講習の3回目にあたり、受講生の方にも参加して頂きました。又、就職先のはつらつセンターの職員の方、理事さんなども参加して頂き、映像を通してですが、あかねの会の活動を知って頂きました。初めての方達にも、日常の様子を知って頂くには、普段の生活の映像を見て頂く方法は、効果的だったと今回も思いました。

 

就労支援では、理事のお一人から、「あかねの会では、沢山の職種を用意して、一人ひとりの力を伸ばそうとしていてすごい」という感想を頂きました。本当に、支援員さんが大変だなと思うくらい、10種以上の仕事を用意しています。刺しゅうが苦手なら、団地掃除ならできるかな?アートなら生き生きか取り組めるかな?など、試行錯誤しながら取り組んでいます。そのことを、よく理解して下さっていてありがたいと思いました。

また、グループホームを全15ヶ所の映像を見てもらいました。撮った担当者により、個性も出ていて楽しんで観ることができました。

 

しかし、映像を見ることができて良かったとはいえ、やはり会場で「久しぶり」と言って、相手と対面して話ができるのとは大違いです。私も来賓の方の隣に座って、映像を見ながら、「普段はああなんですよ」とか「どこどこの会社で元気に働いているんですよ」など、解説しながら、映像を見ることができるのも、会場に来て頂いているからこそなのだと感じました。普段、見ることのできない寮での生活場面が見ることができ、とても良かったと思う面もあり、今後もこの方式は残していきながら、でも、全員が直接集う機会を失ってはいけないと強く感じた会でした。

また、毎年お世話になっている方に贈らせて頂く「われもこう賞」を、今年は、グループホームを提供して頂いて10年を超えた大家さんに贈らせて頂きました。4人もいらっしゃいました。会場にみえた馬場さんに、われもこうの描かれたお皿と共に、お礼の賞状をお渡ししました。

振り返れば、ご自宅のアパートを買い取り、第八みずき寮として提供頂き、17年経ちます。その間、親御さんが亡くなられたり、諸事情で家庭で暮らせなくなった人たちが、この第八みずき寮を生活の場として活用させて頂き、本当に助かりました。私自身、世話人さんが開設初日に熱中症で倒れられ、その日から次の世話人さんが見つかるまで、3ヶ月半、区役所勤務をしながら第八みずき寮の世話人をしたことが、印象的に心に残っています。

区役所勤務を5時半に終え、買い物をして大急ぎで夕食の準備をしている私を、心配そうに寮生が寄ってきて、何やかんや手伝おうとしてくれたこと、注意することが続くと私自身がイヤになって、オペレッタ風に歌いながら、次にやることを伝えたりしました。次の世話人さんが見つかり、馬場さんにご挨拶に伺ったら、「毎朝、歌声が聞こえて良かったですよ。」と言われて赤面してしまいましたが、今では楽しい思い出です。

法人としては、初めてこの発表会で、永年勤続の職員表彰もすることにしました。離職率も高く、いろいろ反省、工夫しなければと思っていましたが、意外と勤続年数の長い職員さんの数が多く、改めてこの職員さんたちに、あかねの会は支えられているのだと実感しました。
15年以上の職員は11人、代表で楠さんに賞状を渡し、一言挨拶してもらいました。毎朝コーヒーや紅茶を飲んで、われもこうの想いを更に胸に刻んで頂こうと、われもこうのマグカップと共に賞状を渡しました。

 

勤続10年~15年未満の職員 21人
勤続5年~10年未満の職員  54人

皆さんにはわれもこうの絵のクオカードを、10年以上の方にはカードと記念品を渡しました。
今年度は、この表彰を始めた年なので、5年以上、10年以上の職員さん全てに表彰をしたので多かったですが、来年からは、5年、10年、15年の節目にあたる職員表彰をさせて頂こうと考えています。
われもこう賞は、利用者の方にも今まで贈ってきました。今年は該当なしでしたが、今まで二人の利用者の方が表彰を受けています。利用者であっても、誰かのために、何かの役に立とうとしている人は、受賞対象になります。皆様からの情報を元に検討していきますので情報をお寄せください。年に一回の発表会ですが、あかねの会の全体を考える機会であり、あかねの会の理念を確かめて、これからもしていかなければならないことなどを確認できる会にしていきたいと思います。

吉田 由紀子

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